二重配管が必要な理由

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環境省が、2012年6月1日水質汚濁防止法の改定を省令公布致しました。 その管理に関するマニュアルを第1版として発表しておりますが、181ページにわたる為、弊社なりに概略をまとめ、なぜ二重管が必要なのかをご説明したいと思います。

弊社がまとめる為に使った参考文書は、環境省 水・大気環境局、土壌環境課 地下水・地盤環境室が出している、地下水汚染の未然防止のための構造と点検・管理に関するマニュアル(第1版)です。

まず構造等規制制度の概要として、改定法では、構造等に関する基準の適用が3年間(平成27年5月31日まで)猶予され、その間においては、より充実した内容の頻度を高めた定期点検をしなければならないとあります。つまり、3年間以内に全て改定法を適用しなさいと言う事を最初にうたっております。

その概略は、有害物質を含む水の地下への浸透及び施設の外への流出を防止できる材質及び構造とするとありますが、ここで、構造的に鋼管やステンレス管の場合漏れない材質ですから対象外なのではと思いがちですが、管理に関するマニュアルの45ページにそうではないと言う事が書かれています。つまり有害物質を扱っている事業所及び工場や施設は、全て対象になると言う事です。

又有害物質使用特定施設等の本体に付帯する配管等とは、有害物質を含む水が流れる配管本体、継手類、フランジ類、バルブ類、ポンプ設備を含む。以下「配管等」という。を地上に設置する場合は、有害物質を含む水の漏えいがあった場合に漏えいを確認できる構造とする事とあります。これは常に有害物質を流す全ての配管を目視確認出来る環境でなければならないと言う事で、地下に設置する場合も漏えいがあった場合に漏えいを確認できる構造とする事と書かれています。これも地下に配管を設置する場合は、地下配管が駄目とは書かれておりませんが、漏えいを確認できる構造とは、場合によっては、地下配管が無理な場面も多く出てくると考えられます。

更に範囲は排水溝、排水ます、排水ポンプ、地下貯蔵施設本体も有害物質を含む水の地下への浸透・漏えい等を防止できる材質・構造とすると付加えてあり、もっとも大事なポイントは、漏えいした有害物質を含む水を回収し、再利用するか又は生活環境保全上支障のないように適切に処理する事と書いてあります。つまり漏れたものが確認出来たら回収もしなさいと言うことだと思います。この事はかなりハードルが高いと考えます。

環境省が言う有害物質とは以下の28品目になるとマニュアルでは書かれています。

水濁法施行令第2条(カドミウム等の物質)

第2条 法第二条第二項第一号の政令で定める物質は、次に揚げる物質とする。

カドミウム及びその化合物
シアン化合物
有機燐化合物(ジエチルパラニトロフエニルチオホスフエイト(別名パラチオン)、ジメチルパラニトロフエニルチオホスフエイト(別名メチルパラチオン)、ジメチルエチルメルカプトエチルチオホスフエイト(別名メチルジメトン)、及びエチルパラニトロフエニルチオノベンゼンホスホネイト(別名EPN)に限る。)
鉛及びその化合物
六価クロム化合物
砒素及びその化合物
水銀及びアルキル水銀その他の水銀化合物
ポリ塩化ビフェニル
トリクロロエチレン
テトラクロロエチレン
十一 ジクロロメタン
十二 四塩化炭素
十三 一・二−ジクロロエタン
十四 一・一−ジクロロエチレン
十五 一・二−ジクロロエチレン
十六 一・一・一−トリクロロエタン
十七 一・一・二−トリクロロエタン
十八 一・三−ジクロロプロペン
十九 テトラメチルチウラムジスルフイド(別名チウラム)
二十 二−クロロ一四・六−ビス(エチルアミノ)−s−トリアジン(別名シマジン)
二十一 S−四−クロロベンジル=N・N−ジエチルチオカルバマート(別名チオベンカルブ)
二十二 ベンゼン
二十三 セレン及びその化合物
二十四 ほう素及びその化合物
二十五 ふっ素及びその化合物
二十六 アンモニア、アンモニア化合物、亜硝酸化合物及び硝酸化合物
二十七 塩化ビニルモノマー
二十八 一・四ジオキサン

ここで大事な事は、有害物質の扱い量についての記述がない点です。つまり、扱い量に関係なく微量でも扱っていれば対象になる点だと思います。

次に基準の適用を受ける「施設」の範囲についてですが、「配管等」には、配管の他、継手類、フランジ類、バルブ類、ポンプ設備が含まれ、「排水等」には、排水溝、排水管、排水ます、排水ポンプ等が含まれる。又事業場の中のどの範囲の「配管等」、「排水等」が含まれるかについては、当該事業場の中の有害物質使用特定施設等に接続している配管等又は排水講等で、有害物質が含まれる液体、廃液等が流れる部分は全て含まれる。書かれている。

つまり下記の図であるようにタンクローリーなどで、施設敷地内に入ってから敷地を出るまで全てが改定法の対象になると言うことだと思います。

次に有害物質使用特定施設(下水道に排水の全量を排出等)又は有害物質貯蔵指定施設の構造や設備の変更の場合は、水濁法第7条に基づき変更の届け出が必要となります。その変更部分ついては、原則としてA基準が適用されるとあります。つまり既存の施設から一部でも変更する場合は、最初から3年間の猶予ではなく、水質汚濁防止法に適合した基準で変更しなければいけないと言う事です。

更に、施設変更しなくても1ページ目に少し記載しました、鋼管やステンレス管のように基本的に構造体が漏れにくいものの場合について記載します。

鋼管やステンレス管の繋手、フランジ、バルブ類の部分を全て溶接でジョイントしている場合には漏れない構造と言えるかもしれません。しかし、もし溶接をしてなければ、継手、フランジ、バルブ類全てのジョイント部分に漏えいがあった場合に、確認が出来、更に漏れた液を回収する必要があると言う事です。

又、鋼管やステンレス管でも酸などの有害物質を扱っている場合は、当然のごとく酸による管の腐食が懸念される為、漏れない構造とはいえなくなります。

管理に関するマニュアル45ページの記載ですが、床面及び周囲という大きなくくりで水濁防止法の範囲を広めていると思います。記述には、地上部に設置される配管等について、施設本体に設置されるバルブ類、配管の継ぎ手類やフランジ類等の特に漏えいのおそれの大きい機器類の下部の床面についても、施設の周囲にある床面に含める必要があると書いてあります。

つまり、個別に継手類、フランジ類、バブル類に対策を講じない場合は、その配管等の床面全てを対象の範囲とするという事です。

その内容は、イ「床面は、コンクリート、タイルその他の不浸透性を有する材料による構造とし、有害物質を含む水の種類又は性状応じ、必要な場合は、耐薬品性及び不浸透性を有する材質で被覆が施されていること。」ロ「防液堤、側溝、ためます若しくはステンレス鋼の受け皿又はこれらと同等以上の機能を有する装置(以下「防液堤等」という。)が設置されている事と記載されています。

これは、施設や配管等の床面全てを範囲として処置する事は、非常にコスト的に高くつき又外部の防液堤の場合には、雨などが溜まり有害物質が漏えいした場合に、防液堤から漏れる事も考えると慎重な対策が求められるということになります。

床面及び周囲の対象範囲図は下記のようになります。

[1] 施設本体 有害物質使用特定施設又は有害物質貯蔵指定施設の本体
[2] 排水溝等 排水溝、排水ます、排水ポンプ等の排水系等設備
[3] 配管等 施設に付帯する設備
配管、継手類、バブル類、フランジ類、ポンプ類
[4] 床面 コンクリートやタイル等浸透防止材料による構造
VOC や酸性・アルカリ性溶液等床面の腐食のおそれがある場合は耐性・不浸透性のある材料で被覆
[5] 防液堤等 防液堤の他、側溝やためます、受け皿等、想定流出量分の流出を防止できる構造であれば良い
ポンプ設備や吸収マットの活用も検討可能

最後に、環境省のマニュアルでは、配管等は基本的にはA基準に適合する事が最も望ましいがとうたった上で、その他の同等以上の措置を採用する事が出来ると記載しています。

例えば、配管の内部にコーティングを行ったり、既設配管中に管を通し二重構造とし、必要に応じ、併せて漏えい等を確認できる設備を設ける事も考えられる。と記載しています(管理に関するマニュアル70P)

又、既設の排水講の内部に改めて排水溝や排水パイプを設置することなども考えられる。点検にあたっては、目視による点検で代表できるかを検討し、地下に設置され目視が困難な場合には、カメラ、ファイバースコープや検地設備の活用、気密性の試験の検討などの方法も考えられると記載しています。 (管理に関するマニュアル74P)

つまり、上記の幾つかの措置の中で、一番簡単にしかもコストを下げて出来る事は、既製品の二重配管で工事をする事だと思います。

弊社扱いの二重管は、環境省の水質汚濁防止法に最も有効であると言う事です。

環境省ホームページの参考アドレス

■地下水汚染の未然防止のための構造と点検・管理に関するマニュアル
http://www.env.go.jp/water/chikasui/brief2012/manual-main.pdf

■有害物質使用特定事業場の数
http://www.env.go.jp/water/chikasui/conf/mizen_boushi/com02/mat05.pdf#se

■有害物質使用特定施設からの排水中に含まれる有害物質
http://www.env.go.jp/water/chikasui/conf/mizen_boushi/com02/mat06.pdf#se

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